緑内障1:自覚症状

緑内障の自覚症状は?

緑内障の自覚症状は視野が欠けてくるものですが、真ん中付近から見にくくなることもあるし、まわりから欠けることもあって一概には説明ができません。ただし、初期から中期にかけて自覚症状はほとんどないので、自分ではわかりません。中期から末期にかかると、だいぶん視野が小さくなってくるので、この頃になってようやく気付くことが多いようです。

こんな自覚症状の患者さんがおりました。
「テニスのサーブを打とうとすると球が消える」
「自転車が急に現れる」

どちらも周りが見えていない症状で、テニスのサーブを打つときは高く上げたボールをみながら、相手コートを確認するので、広い視野が広い視野が必要です。コートを見ればボールが消えてしまうので、これがきっかけで緑内障が見つかりました。
自転車も同じことで、左右の自転車は見えていない。ぶつかりそうになって、ようやく自転車が見えるのですが、自転車に乗っている人はそんなこととは知らないので、双方とも少し危ない状態です。では、実際初期の緑内障患者はどんな見え方をしているのでしょう。

緑内障患者の視野

1 最も初期。中央やや上に葉っぱのぼやけがありますが、普通はわかりません。  

2 初期から中期。かすみはやや目立ちますが、両目でみればまだまだ自覚はありません。

3 緑内障中期。こうなると「上の方がちょっと見にくい」などの訴えがでます。ただ、網膜はデジカメの画素と違って、網膜の細胞間でもつながりがあり、視神経でも中枢でも横のつながりがあるので、部分的に見えなくなっても周囲の神経がそこを補います。その結果何となく周囲の風景にとけ込む色合いに見えるので、自覚症状が出にくいのです。

4 緑内障末期。これはさすがにわかります。横からくる自転車が見えなくなっても、理解ができると思います。

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