院外茶話
看取り

出立 義父は瀬戸内海の小さな島に生まれた。能美島という。お寺の九男坊で、長男が跡を継ぎ、義父は医師になった。尾道で長らく皮膚科の医院を開業して、88歳の時に医院を閉じた。義父が尾道を出立したのはその翌日。小さな鞄一つで我 […]

続きを読む
院外茶話
緑内障5:高齢者の場合

高齢者の緑内障治療 若い人は早期発見と早期治療。年をとったら生涯通院を続けて検査と目薬。緑内障の話題は紙面やネットにあふれていますが、中でも公の学会や医師会の情報が比較的公平で、よく整理をされていると思います。ここでは、 […]

続きを読む
院外茶話
仮屋村の和尚さん

仮屋のお寺 源頼光が大江山に住む大蛇を退治に行く途中、若狭に仮の陣屋を設けて3年間滞在した。その地を仮屋村と言う。妊婦が出産のときに一時的に籠ったり、あるいは不浄とされた月経の数日間、籠ったところを仮屋村という。何が本当 […]

続きを読む
院外茶話
仮屋村のふみちゃん

熊川から 京は遠ても十八里。小浜でとれた新鮮な鯖は傷まないように、ひと手間かけてから若狭街道を通って京都に運んでいた。 途中必ず通るのが熊川の宿場町で、その熊川が最も発展したのは江戸の初期。魚に限らず米や豆や様々な物資を […]

続きを読む
院外茶話
仮屋村のてる婆さん

嫁に来て 我が家はもともと若狭の仮屋村にあった。小浜から10キロほど離れた山村で、てる婆さんは隣村の熊川から嫁にきた。馬に乗って。  婆さんはここで9人の子を設けて、その長男が私の父。しかし当時は満足に育たない子供が多く […]

続きを読む
院外茶話
緑内障4:白内障手術体験

手術の決意 緑内障シリーズですが、私が受けたのは白内障の手術なので、今回はその体験記です。 白内障は水晶体が濁る病気で、手術以外に治す方法はありません。では、どうなったら手術をするか。手術を行う時期は人それぞれで、細かい […]

続きを読む
院外茶話
老いの達人

出・尾道 義父は皮膚科の医師である。長年尾道で開業医をしていたが、80を越えて今年はやめる、来年はやめると言いながら数年が経ち、5月8日、半世紀の間続けた医院を閉じた。最後の診察日には3人の患者が訪れた。 義父が尾道を出 […]

続きを読む
院外茶話
蕎麦喰い

西のきつね・東のたぬき 関東で「たぬき蕎麦」と言えば、かけ蕎麦に揚げ玉が乗っている。でも、関西では代わりに油揚げがのっている。要するに関西の「たぬき蕎麦」と関東の「きつね蕎麦」は同じもので、油揚げが乗っているのである。ち […]

続きを読む
院外茶話
続・テオ君の物語

一宿一飯 朝夕の涼しさを感じる頃、いつものようにテオ君と近くの公園を一回りしてくると、かすかな茜色の空がきれい。同じ速さで歩くものだから、リードが引かれることもない。ぶらぶら歩いてふと、足元を見ると2人のはずが3人になっ […]

続きを読む
院外茶話
緑内障3:失明の不安

緑内障のイメージ 最近はテレビでも度々放映される緑内障。それは。  早期にはなかなかみつからない。40歳以上の人の5%が緑内障。放っておくと失明する。日本では最大の失明原因。早期発見、早期治療が大事。 だいたい […]

続きを読む
院外茶話
テオ君の物語

出会い 聞いてはいたけど、ある日、突然にゴールデンレトリバー・ラブラドールの小犬がやってきた。何はともあれ、名前を付けなければならない。以前に飼ったネコはこの作業を怠ったために、一生ネコと呼ばれ、亡くなったときには墓にネ […]

続きを読む
院外茶話
たぬき饅頭

限定品の怪 「 季節限定」、「先着十名様限り」 チラシに踊る誘惑の見出しに妻が買ってくるものは、中味がスカスカのカニや一度袖を通したら縫い目のほつれるセーターである。カニの足を切って見れば妻は怒り心頭に発するが、これが反 […]

続きを読む
院外茶話
居酒屋たぬき

赤ちょうちんは男芸者 いつまでたってもはっきりと覚えている光景があって、暗い畑の中にポツンとぶら下がった居酒屋「たぬき」の赤ちょうちんもその一つ。描こうと思えば、今でも絵に描ける。かれこれ三十年も前のこと、「たぬき」は小 […]

続きを読む
院外茶話
京都に行こうかな?

江戸っ子 「こちとら江戸っ子でえ。殴るんならおれを殴れ」  こんな余計な仲裁をする江戸っ子とは何者か。 江戸で生まれて、江戸で育った町人のことを江戸っ子と言う。ただし、同じ江戸でも日本橋、神田、浅草、深川あたりに限る。神 […]

続きを読む